人手不足の解消は日本全体の課題
先日、関東で工務店を営むクライアント様とお話をした際、人手不足の話になりました。
建設業は日本人労働者がとても少なく、親方以外は外国人というのも珍しくないそうです。
給料を上げても人は来ず、将来に不安を抱えていらっしゃる様子でした。
かつては、人材が飽和している印象だった建設業界も人手不足が深刻です。
沖縄では国際通りの飲食店が時給2000円にしても従業員を十分に確保できないことが話題になっています。
ひと昔前なら、給料を上げればかんたんに人材確保できたのに、今では難しくなっています。
これは地方都市の和歌山でも同じことが言えます。
いくら事業拡大させたくても人手が足りなければ、事業拡大は実現しません。
この記事は人手不足に関する打開策を紹介しています。
もくじ
給料が高いだけでは人は集まらない
まず、現在の求人の同行を確認しましょう。
コロナ禍以降、相場より給料が高いだけでは人材確保が難しい傾向があります。
肉体的にハードな土木、建設、介護職などは特にハードルが上がります。
その反面、事務職などの身体を酷使しない職種は人材過剰と言われています。
肉体労働の担い手が特に不足していることがわかります。
人手不足の原因とは
人手不足は少子高齢化の加速が原因と一般的には言われています。
しかし、若者を取り巻く環境が昔とは大きく異なることが原因のように僕は思います。
現在は学歴のない人でも、実力が伴えばたくさんの職種を選べます。
中卒でも僕たちのようなホームページ制作業はできますし、動画編集者になることもできます。
その結果、”学歴がなければ肉体労働”という構図が崩れたのかもしれません。
人手不足を解消するためには
人手不足は深刻な問題です。
特に和歌山のような地方都市の場合、生産年齢人口(15歳~64歳)も都会より少ないです。
企業同士で人材を取り合って戦争をしていると言っても過言ではありません。
A社とB社を比べ、よりメリットを感じるほうに求職者は舵を切ります。
人手不足が深刻な業界ほど、人材雇用に本気になる必要があります。
例えばハローワークに求人広告を出稿したとします。
それ自体は前向きな行動ですが、多くの企業がやっていることです。
人手不足を解消するためには、さらなる一手として、ホームページに採用ページを設けることをおすすめします。
自社ホームページの求人コンテンツを拡充させることで、他社との差別化を図ります。
求人広告だけでは伝えきれない自社の魅力を発信し続けることで、SEOにも強くなります。
検索順位で上位表示されれば、ユーザー(求職者)に認知してもらえるので、比較対象にはなり得ます。
そこで他社に負けない雇用条件を提示できれば、人材雇用の課題は解決に向かいます。
では、ユーザーが魅力に感じる雇用条件とはどんなものでしょうか。
求職者の求める雇用条件
求職者の求める雇用条件は、年齢によって大きく異なります。
2018年と少し古い情報ですが、アンケートのデータがあります。
求職者の求める雇用条件のポイント
- 交通費の支給
- シフト自己申告可能
- 急な休みの申請可能
調査・分析:ディップ総合研究所 ディップレポート編集室 川上由加里
調査名:ディップ総合研究所「仕事探しに関する重要項目調査」
調査手法:インターネット調査(株式会社インテージのモニター利用)
調査対象:全国 16~69歳 男女 現在、長期(6カ月以上)前提での仕事を探している、
または直近1年以内に長期(6カ月以上)前提での仕事を探していた人
調査実施時期:2018年9月28日(金)~2018年10月2日(火)
有効回収数:3,036サンプル
主な調査項目:仕事探しの重要項目、重要項目別の希望、応募意向への影響度
出典:PR TIMES
以上のような雇用条件を求める人が多いようです。
シフト関連の条件を重視しているようで、高い給料よりも自由なシフトを重視する傾向があるようです。
コロナ禍以降は、この傾向がさらに強くなっていると聞きます。
高い給料を提示するよりも、シフトに自由がきく職場は求人関連の問い合わせが多いというデータもあります。
僕が10代後半や20代前半のころとは時代が違うので、
求職者のニーズも変わっています。
ユーザーの求める条件にマッチした雇用条件を提示できると良い結果に期待できそうです。
求職者に寄り添う求人を出す
売り手市場と買い手市場という言葉があります。
売り手市場とは供給よりも需要の高い市場を指し、
買い手市場とは需要より供給の高い市場を指します。
売り手市場=供給<需要
買い手市場=供給>需要
現在の求職者の市場は多くの企業にとって、買い手市場と言えます。
通常よりも良い条件を提示しないと、なかなか人は集まりません。
求職者側にとって、今は売り手市場なので、より良い条件の企業を狙います。
和歌山の場合は魅力的な条件を提示できる会社の母数が少ないため、大阪などの県外へ人材流出してしまいます。
特にキャリアアップを狙う求職者への対応は、和歌山県内では難しいケースがあります。
地元で働くメリットや給料だけではない待遇面を訴求する必要があります。
人手不足の解消は日本全体の課題のまとめ
「人手が足りないんです…」
と、クライアント様からよくお話し聞きます。
求人で給料を上げればすぐに人は来るだろうと思っていましたが、今はそういう時代ではないようです。
求職者のニーズの変遷にも驚きますが、世間と感覚がズレている部分があることにショックを受けました。
僕が求職者だったら、休日や待遇面は二の次でひたすら給料を重視します。
今はお給料よりも自由な時間のほうが大切にする人が多いので、僕みたいな考え方は時代遅れなのかもしれません。
求人に限らず、ホームページでは時代に即したコンテンツが求められます。
お客様や求職者などのユーザーが求めるものを提供しなくてはいけません。
固いこだわりは持ったまま、柔軟に対応していきたいものです。